2010年9月21日20時02分13秒(JST) 出現の比較的長経路の火球
上田 昌良
この火球は継続時間が1.8秒と比較的長かった。このため速度の減速が観測から確認できるかが興味の対象であった。
軌道計算の結果は、残念ながら速度の減速を確認することができなかった。これは、火球が高度117kmから90kmという
高いところでの流星現象であったことであったためと思われる。
この火球は、岡本貞夫氏(愛知県)と上田(大阪府)の2点同時観測であった。この2地点の観測データから、早急に計算
をした。その後、他の観測地でも撮影されていることが判明してくると思われる。
撮影者:岡本 貞夫、 撮影地:愛知県
撮影者:上田 昌良、 撮影地:大阪府
出現年月日時刻:2010年9月21日20時02分13秒(JST)
修正輻射点 αG: 91.1°±0.12° δG: +67.3°±0.07°(2000.0年分点)
観測速度V∞:58.2km/s ±4.1km/s
地心速度VG:57.0km/s ±4.1km/s
2地点から見た同時流星の天球上での交差角Q:58.7°
絶対光度:-3.0mag.
流星が写り始めた高さ:117.6km
流星が写り終わった高さ:90.0km
*印は,流星が視野外であったことを表している.
流星が写り始めた点 :λ136.579°φ+35.261°h 117.6km
流星が写り終わった点:λ136.352°φ+34.398°h 90.0km
突入角:16°
流星の実経路長:103km
継続時間: 1.8s
測光質量: 1.5g
流星群: Spo.
a 軌道長半径:11.567AU
e 離心率 :0.9133
q 近日点距離:1.0030AU
Ω昇交点黄経:178.217°
i 軌道傾斜角 :106.125°
ω近日点引数:176.399°
P 周期(年) : 39.339