継続時間が5.7秒と長かった流星の軌道(2010年11月25日23:29:17JST出現)
報告:上田 昌良

 継続時間が5.7秒と長い流星が石川県から三重県まで234kmを飛行した流星が2カ所で同時TV観測された。突入角が7°と浅かったが、発光の継続時間が長かったため、消滅点で高さが74.3kmまで進入してきた。そのため速度の減速が確認できた。この流星の光度曲線は、変化の少ないなだらかなものであった。それで、最大光度に達した地点を決めることができなかった。明るさは絶対光度で-2.9等であった。この流星の輻射点は、December α Draconids(daD, 流星出現時刻の輻射点α202.6°δ+62.4°Vg 41.0km/s)の輻射点の付近にあったが、その位置が7.6°も離れており、今回の流星は散在と判定した。
 三本松高校の三好氏と増澤氏には、撮影した流星データを提供していただいた。最後になりましたが感謝をもうしあげます。




















































































軌道等、2010.11.25 23:29:17JST
年月日 (YYYYMMDD) 2010 11 25
時刻UT (hhmmss) 14:29:17
視輻射点 αo 211.8 ±0.15°
δo 58.9 ±0.03°
修正輻射点 αG 214.0 ±0.16°
δG +57.3 ±0.04°
観測速度 V(Km/s) 42.4 ±10.6km/s
消滅点での速度 V (km/s) 35.9 ±2.1km/s
地心速度 VG(Km/s) 40.8
日心速度 VH(Km/s) 39.0
交差角 Q(deg) 61.2
絶対光度 (Mag). -2.9
発光点 Hb(Km) 103.0 λ:136.682° φ:+36.712°
*
消滅点 He(Km) 74.3 λ:136.099° φ:+34.703°
*
a :軌道長半径 (AU) 3.23
e :離心率 0.703
q :近日点距離 (AU) 0.960
Ω :昇交点黄経 (deg) 243.06
i :軌道傾斜角 (deg) 70.62
ω :近日点引数 (deg) 158.97
P :周期(年) (yr) 5.80
流星群名 Spo
継続時間 (sec) 5.7
太陽黄経 243.059
突入角 (deg) 7
測光質量 g 17
(J2000.0)
撮影状況 2010.11.25. 23:29:17JST
No. 記号 撮影者 撮影地 撮影レンズ 発光点 消滅点 測定フレーム数 最大測定光度 写った経路(角度) 実経路長 km 備考
1 M10096 三本松高校 香川県 8mm 343 -1.49 34.02 234 1/60s, 23:29:17JST
2 M10097 Masuzawa 長野県 12mm × × 57 0.53 10.35 39 1/60s23:29:20JST、曇り
3 M10098 Masuzawa 長野県 6mm 156 -0.74 34.19 109 1/60s23:29:18JST、曇り
上田 昌良 ホームページ  Masayoshi Ueda
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