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10月の流星電波観測(HRO)の日周変化で、
なぜ6時台付近がピークにならないのか?

実際の観測(HRO)を下図に示しました。
この時期には顕著な出現をする流星群はありませんので、出現数はほとんどが散在流星です。
散在流星は、明け方6時ごろに出現数がピークになり、逆に18時ごろ最小になります。しかし、
10月の日周変化をみますと、最も多くなるはずの6時台の流星エコー数が多くありません。
この6時台付近は、地球の公転方向に観測地が位置しますので、地球に衝突してくる流星体が
最も多い時間帯で、1日のうちで最も多くの流星が見られる時間帯でもあります。

しかし、このとき地球の公転方向は観測地から見て高度78°と高く、流星電波観測(HRO)の独特
である天頂効果のため流星エコーが受かりにくいのです。これが原因です。






では、地球の公転方向は観測地から見て高度33°と低い4月はどうでしょう。この高度では天頂効果が
ありませんので、下図のように理論どおりの6時台付近にピークがみられます。




























上田昌良ホームページ

流星の電波観測

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