- 流星の電波観測中における電波受信の画像ファイルサイズの大きさと地震の前兆現象のチェック
- 2008年7月24日の岩手県沿岸北部の地震(震度6強)の前兆現象である電波放射が1週間前から
捉えていたことはなかった。これは、震源地(岩手県)と電波の観測地(大阪府)の距離が離れす
ぎているために、地震の前兆現象である電波放射が捉えられなかったのかもしれない。しかし、
地震の1日前からファイルサイズが大きくなっている。これは、2008年6月14日の地震のときにもみ
られた。
ただし、ファイルサイズの変動は各種のノイズを受信すると大きくなる。上田のファイルサイズ
の50kB〜20kBの毎日の変動は銀河ノイズを受けているもので、50kB以上のものは、F層の電子密
度が高くなり、そこで海外放送の反射による混信ノイズである。F層の電子密度は(独)情報通信研究
機構 日本国内の電離層観測データ(下図)が参考になる。
残念ながら、流星の電波観測中における電波受信の画像ファイルサイズの大きさと地震の前兆
現象は明確に捉えられなかった。しかし、地震の1日前からファイルサイズが大きく変動していた、この
ことに今後も注目してみたい。
地震の数日前からの画像ファイルサイズでノイズを受けてその大きさが変動している観測地もある。
今回の流星の電波観測中におけるノイズの変動調査では、杉本弘文さんにご協力をいただいたことを
記して感謝いたします。 文責:上田 昌良