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流星の電波観測報告会2009開催しました(報告)

                              報告:上田 昌良

 2009年2月14日(土)から15日(日)の日程で開催しました。第1日目の会場は、大阪市立東淀川人権センター・研修室で、第2日目は大阪市立青少年文化創造ステーション・講義室でした。発表内容は次のものがありました。

☆「MU新システムでの流星のヘッドエコー観測について」・・宮本英明
2008年ふたご座流星群の活動期にヘッドエコー観測を実施し、その解析の一部ができた。

☆「多点HROによる流星速度計測−兵庫県チーム取り組みの現状−」・・谷川智康
 HRO観測装置を数カ所に設置して、実際に観測をし、流星速度を出している現状の報告

☆「5ch電波干渉計による流星出現位置の精密測定流星自動観測システムの開発」・・山本真行
 5つのクロス八木アンテナによる5ch電波干渉計システムを完成させ、実際に観測を行って成果をあげている。

☆「マルチスタテックUWBレーダによる物体内部の可視化」・・阿保真
 安全に物体の深部まで検査ができるため、実用化が期待されている。

☆「データ通信カードを用いたリモート観測設備の紹介」・・臼居隆志
 外部受信点に設置する受信機セットを1箱に収まるようにした。そして、2008年ふたご群を観測し、流星の軌道推定結果を出した。

☆「流星エコー数と太陽活動の関連」・・上田 昌良
 2002年〜2007年の6年間のHROによる流星エコー数と約11年周期の太陽活動との関連を調べたが、関連はなかった。

☆「新流星観測システムによる流星速度ベクトルの測定及び大気風の測定」・・濱口佳之
 サンプリングレートを落とし、流星の取りこぼしをなくした。MUレーダーから約10km弱離れた所に2カ所の外部受信点を設置し、2008年ふたご群のときに観測をし、レンジ、風速、輻射点を求めた。

☆「研究発表のレビュー」・・中村卓司
 簡単にまとめて今回の発表内容を紹介(英語)。

☆「Hight-resolution meteor exploration with tristaic radar methods」・・Johan KERO
 スウエーデンの北部にあるEISCAT(アイスキャットと表現?)での流星のレーダー観測方法の発表

☆「Orbit characterisics of the tristatic EISCAT UHF meteors」・・Csilla Szasz
スウエーデンの北部にあるEISCATでUHFレーダー観測で得られた流星の速度分布などの発表。黄道座標(λ−λs)では、NA(北地球向点ソースが多く、39%を占める。

発表に対して、積極的に質疑がありました。参加者は25名でした。第1日目(2/14)終了後、中村先生を囲んで懇親会を持ちました。都合でこの懇親会だけの参加者もあり、和気あいあいと話がはずみました。